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JOINT52号 特集「いのちとつながる」

いのちとつながる
いのちとつながる

簡単に答えが出ないことに、根気よく付き合ってくれる─大石さんが竹下さんに向けて語ったこの言葉に、二人の対話の姿勢が端的に表れています。

動物倫理学・AI研究者の竹下さんと、文化人類学者の大石さん。二人は2024年度のトヨタ財団50周年記念助成「50年後の人間社会を展望する」に採択されたことをきっかけに出会い、現在では異分野の若手研究者が集まる勉強会を定期的に開催しています。哲学と人類学、理論とフィールドワーク、普遍性と個別性。アプローチは異なりますが、「人間中心主義を問い直す」という共通の関心でつながる二人に、今回じっくりとお話をうかがいました。

対談の中で印象的だったのは、二人が複雑な問いを安易に単純化せず、むしろその複雑さの中に留まり続けようとする姿勢です。動物の権利とは何か。人間とは誰のことを指しているのか。共生とはどういうことなのか。こうした問いに対して、竹下さんは種差別を批判する普遍的な倫理を追求し、大石さんはその「普遍」の前提自体を問い返します。一見すれ違いそうな二つの視点が対話によって新たな地平を開いていく様子は、分野を超えた知的交流の豊かさを感じさせるものです。

学問とアクティビズムをどうつなぐか、当事者性をどう扱うか、AIと環境負荷の矛盾にどう向き合うか――対談は予定調和に終わることなく、率直な問いかけと応答が交わされました。その対話のプロセス自体が人間中心主義を超えた「Joint:つながり」の可能性を示しています。

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