研究助成プログラム
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財団からのお知らせ
情報掲載日:2025年12月3日
オンラインカフェミーティングについて
トヨタ財団の「研究助成プログラム」と特定課題「先端技術と共創する新たな人間社会」では、2026年1~3月にかけて、助成対象者向けのオンラインカフェミーティングを開催します。
2020年に「コロナ禍にも交流の場を」と始まったカフェミーティングは今回で第10期となります。
本企画は助成対象者同士の交流を目的に開催しており、助成期間中の助成対象プロジェクト代表者のほか、プロジェクトメンバーの参加も可能です。各会のテーマに興味関心をもつさまざまな分野の研究者や実践者が集まり、少人数でカジュアルに行います。参加者からは、新しい気づきや出会いがあった、という嬉しい報告をいただいています。
初めに話題提供、続いて参加者による自由な意見交換という流れです。飲食自由ですので、ランチを召し上がりながらお気軽にご参加ください。
◆◆お申し込みはこちら◆◆ https://forms.gle/xf7Ep98jEUSytiAfA![]()
各会 定員6名程度
※お申込み多数の場合は、抽選とさせていただきます。
※キャンセルする場合は、事前にお知らせください。

第1回 1月21日(水)12時〜13時開催
〔申込締切:1月14日(水)〕
タイトル:統合失調症のある人と一緒に作る困りごとライブラリの構築 ―揺らぐ感情を捉え、支援を考える―
話題提供者:小方 智広 氏(京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻
先端リハビリテーション科学コース先端作業療法学講座 助教 助成番号:D25-R-0028
)
私たちは当事者の困りごとを中心に据えた研究に取組んでおり、違う分野の研究者が協働し、当事者が主体的に参画することを基軸としています。当日は、社会的なコミュニケーションを主題とした今回の取組みを紹介し、闊達に議論したいと考えています。

第2回 1月30日(金)12時〜13時開催
〔申込締切:1月23日(金)〕
タイトル:東洋的二元論は科学をどう開くのか―荘子・三浦梅園・湯川秀樹がつなぐ「対」「待」の世界
話題提供者:松原 妙華 氏(東京大学大学院情報学環 特任助教 助成番号:D22-ST-0023
)
湯川秀樹はなぜ荘子や三浦梅園に惹かれ、その思想を物理学の議論に持ち込んだのか。随筆や講演録などの史料を手がかりにその思想を探ります。戦前・戦中・戦後、科学技術が大きく進歩した時代を生きた湯川が、彼独自の東洋的視座で世界をどのように捉えたのか、その思想的特徴を示し、科学技術と人間の関係について論じます。

第3回 2月10日(火)12時〜13時開催
〔申込締切:2月3日(火)〕
タイトル:リアリティを破壊する遊び
話題提供者:ロート マーティン 氏(立命館大学大学院先端総合学術研究科 教授 助成番号:D24-ST-0017
)
「遊び」はしばしば自由・想像力・学習・発見・発達などに結び付けられて議論されます。しかし、デジタル化した現代社会において、陰謀論・誤報・炎上などの、「破壊的」とも呼ぶべき遊びが著しく前面化してきています。本発表は、遊びの破壊力とその背景にある現代の動向を結びつける実験的な試みです。
第4回 2月19日(木)12時〜13時開催
〔申込締切:2月12日(木)〕
タイトル:日本語母語話者と非母語話者は対等に話し合えるのか?―ツールを用いた地域での話し合いの可能性
話題提供者:平田 未季 氏(北海道大学高等教育推進機構国際教育研究部 准教授 助成番号:D24-R-0061
)
現在増加している外国人就労者の多くは、日本語力が初級にとどまります。地域での共生を促すため、自治体への日本語教室の設置が進められていますが、言語習得には長い時間と強い動機付けが必要です。本プロジェクトでは、初級話者が、そのまま地域課題についての話し合いに参加できるよう、ツールの開発に取り組んでいます。
第5回 3月3日(火)12時〜13時開催
〔申込締切:2月24日(火)〕
タイトル:対話型医療AIのメリット・デメリットとは?倫理的課題とは何かを考える
話題提供者:小泉 志保 氏(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻 薬剤疫学分野 政策のための科学ユニット 特定助教 助成番号:D24-ST-0039
)
2025年9月に私たちのプロジェクトチームが行った一般市民を対象としたパイロット調査では「メリットがあるなら対話型の医療AIを使いたい」と回答した方が多く、一般市民の医療AIへの期待を感じました。一方で、医療AIには、AIの正確性やプライバシー保護など様々な倫理的課題が指摘されています。今回は、8月のオンラインカフェでの発表後に進めている調査内容についてお話させていただく予定です。

第6回 3月9日(月)12時〜13時開催
〔申込締切:3月2日(月)〕
タイトル:頭の中を空にすることの効果:外部記憶装置への情報保存が認知機能に及ぼす影響
話題提供者:小林 正法 氏(山形大学人文社会科学部 認知情報科学プログラム 准教授 助成番号:D22-ST-0007
)
スマートフォンやパソコンを用いた情報保存は、現代社会に広く浸透しています。本研究プロジェクトでは、日常生活でよく見られるPCへのデータ保存や写真撮影といった外部記憶装置の利用が、注意・思考・記憶などの認知機能にどのような影響を与えるのかを検討しています。
