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2018年度「そだてる助成」、2019年度「しらべる助成」 成果(経過)報告会@オンライン開催

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情報掲載日:2021年9月13日

2018年度「そだてる助成」、2019年度「しらべる助成」 成果(経過)報告会
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2021年6月7日(火)、6月8日(水)の2日間に分けて、2018年度「そだてる助成」このリンクは別ウィンドウで開きます(14団体)、2019 年度「しらべる助成」このリンクは別ウィンドウで開きます(16団体)の成果(経過)報告会をオンラインにて開催しました。

各団体からは、「そだてる助成」12分、「しらべる助成」10分でプロジェクトの実施内容や成果等についてご報告をいただき、質疑応答にはZoomの「チャット」機能を活用することとしました。また、団体数の都合上、2部屋に分かれての進行となりましたが、参加者が各部屋を自由に移動できるようにすることで、参加者各自の問題意識や関心領域に応じた情報収集、共有が有効的に行えるような仕組みとしました。

【報告会】

D18-L-0002ヤラブの木(三輪さん)の報告
D18-L-0002ヤラブの木(三輪さん)の報告

報告会のパートでは、新型コロナウイルス感染症の影響により当初の助成期間を延長してプロジェクトを実施している団体も複数あることから、助成期間が終了している団体には「成果報告」として、期間延長を行っている団体には「経過報告」として、各団体より(1)団体紹介、(2)対象地域の概要、(3)目的・目標・実施計画、(4)実施結果、(5)成果、(6)今後の展望の6項目に沿ってご報告をいただきました。

D18-L-0088ふくい郷守舎(伊藤さん)
D18-L-0088ふくい郷守舎(伊藤さん)

当初計画に対して、順調に進捗したプロジェクト、多少の遅れや計画の変更を要したプロジェクト、大幅な計画の変更が必要となったプロジェクト、そして、想定以上に展開したプロジェクトなど、各団体の報告からは多様なバリエーションが垣間見え、何れにおいても自分たちのプロジェクトのポイントが何処にあるのか(あったのか)を丁寧に発表いただけました。また、各団体の報告後の質疑応答では、事実確認の質問に加えて、「新型コロナウイルス感染症による昨年度からの影響や対応策」「終了後持続的に運営するための見直し箇所」など、参加者(団体)各位が自分たちの団体やプロジェクトに引きつけながらの質問やコメントなども活発に行われました。進行の都合上、質疑応答の途中で打ち切らざるを得ない状況も発生し、事務局としては嬉しい悲鳴もあった次第です。

19-LR-0063みどり369プロジェクト(市川さん)
19-LR-0063みどり369プロジェクト(市川さん)

【交流会】

交流会の様子(1)
交流会の様子(1)

今回の報告会では、各プロジェクトからの成果(経過)報告に加えて、オンライン実施ではあるものの団体同士の情報交換や交流などを少しでも活発に、かつ、密度の濃いものとすることをめざして、助成対象者のうち有志の方々に企画から当日の進行までご協力を賜りました。

交流会は任意参加ではありましたが、報告(会)パートでの質疑応答をさらに深掘りしたり、参加者(団体)各自の経験知や実践知に基づいたアドバイスやエール交換がされたりなど、非常に有意義なコミュニケーションの場となりました。オンラインでありながら、対話しやすいファシリテーションをしていただいた有志メンバーにこの場を借りて改めて感謝と御礼をお伝えさせていただきます。

交流会の様子(2)
交流会の様子(2)

なお、新型コロナウイルス感染症の影響下で苦労した点や困りごと、国内助成プログラムの助成に関して交流会で挙がった意見のごく一部を下記にご紹介いたします。




・「知ってもらうイベント」開催よりも、その事業を知った人から人へ伝わり、協力者が増えていく展開の方が波及効果は高く、コロナ禍においても減少することはなかった。

・人材確保、次世代の人材育成を考えるきっかけとなっている。コロナ禍ではあったが、オンラインを活用したボランティアへの協力人材が増加の効果があった。リアルではない、新たなオンラインの応用編を検討していきたい。

・これまで様々な助成金を活用した運用に慣れてしまっており、今回の助成終了後、事業の継続には本格的な自走計画が課題として立ちはだかっている。コロナ禍の影響もあり、不安も大きかったが、今回団体同士の横の繋がり、自走していくための人材、組織紹介など相談に乗ってもらえる機会ができた。

・助成金に対し、企業などのプロボノ含め、伴走支援が増えてきた。しかし、伴走する側、自分たち受ける側でニーズ、認識が違う。伴奏支援のあり方として、「指導」のような形だと現場ではやりづらく、「『伴走』とは何なのか?」と問いが生まれている。トヨタ財団の場合、悩んでいる時などに痒いところに手を差し伸べてくれる見守り、寄り添い型の支援体制であり、あくまで団体が主役であるといくコンセプトは活動しやすかった。

交流会の様子(3)
交流会の様子(3)

【編集後記】(事務局:佐藤夏子)

昨年から猛威を振るう「新型コロナウイルス感染症」における社会環境変化による新たな課題に対する+@の取り組み実践を行うこととなったこの1年。

私どもトヨタ財団側も、新型コロナウイルスの感染拡大による未曾有の事態を経験し、これまでのように現場に行けなくなり、肌感覚など判りづらくなり、どのように伴走していくのか、模索した期間でもありました。

助成期間内で活動が思うように進まず、計画の一部変更を余儀なくされた団体の皆様も多く、プロジェクトの期間延長を申請され、もうしばらく、私どもも一緒にプロジェクトを歩ませてさせていただく機会も出来ました。

成果報告会終了後の感想、要望の中には、「皆さんの取り組まれた理由と成果、コロナ禍影響が生んだ、新たな価値観を知ることができ、今後も他の団体と繋がれる機会が欲しい」、「NPO、NGOには助成金に関する情報は発信されているが、企業、地方の団体には情報が入手しづらい。積極的に情報発信をして欲しい。」など、初めてのオンライン開催で緊張していた私どもにとって、嬉しい声をたくさん頂戴することも出来ました。

異なるジャンルの活動から新たな視点・解釈の発見、更に深掘りした意見交換、互いにプログラムそのものの理解を深め、確認・見直しの機会にもなった二日間。

特にこの1年、急激な社会環境変化からの溢れる感情や思いも重なり、直接対面での開催実施ではないものの、アットホームな雰囲気の中、涙あり大笑いありの成果報告会となりました。

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