公益財団法人トヨタ財団

OPINION

10 ちょっと前からトヨタ財団で働き始めたある総務職員の雑感

稲見貴子(トヨタ財団総務部)

稲見貴子

JOINT読者の皆様、はじめまして。新入総務スタッフの稲見です。

今回はトヨタ財団で働き始めて約半年でまだまだフレッシュ(?)な私が、当財団の横顔を紹介するとともに、新入職員として日々感じたことを綴っていきます。

まずオフィス環境について。当財団は新宿副都心エリアでも歴史のある、新宿三井ビルに入居しています。都庁に程近く、向かいには京王プラザホテル、横は住友ビルといった新宿副都心の真ん中に位置していて、複数路線を利用可能という恵まれた立地です。また、今の時期(現在12月)では、各ビルが競って美しくイルミネーションを施して、通行人の目を楽しませています。アラ還の筆者の母が言うところ、昭和の時代にこの西新宿あたりは、はやりのデートスポットだったそうです。

次に、財団の雰囲気や人間関係です。読者の皆様もお感じかもしれませんが、職員は自由でのびのびとしていて、人間関係もとてもフラットな組織だと感じています。前職で私はお堅い銀行勤めをしておりましたので、制度の違い、そして雰囲気の違いにただただびっくり仰天でした。例えば、服装は自由、フレックスタイム、在宅勤務の職員もいる、直行直帰OKなど、私にとって初めてのスタイルばかりです。

その中で特に、カジュアルな服装は、とても快適かつ効率的なものでした。特にスニーカーで働くことは一番のライフハックでした。かつて5㎝ヒールの黒パンプスでオフィス街を闊歩していたのですが、それでは歩く速度が遅くなるだけではなく、足の疲労も激しいものでした。当時は履きやすいお高めの靴をあえて買っていましたが、魚の目や靴ズレは日常茶飯事、足の裏は常にトラブルだらけでした。

当財団に来て、仕事場での履物をスニーカーに変えたところ、あら快適! 一日1万歩を歩いたって疲れないし、足の裏もつるつるピカピカ!とまではいきませんが、トラブルとは無縁で過ごせています。もちろん、一日中高いヒールで歩き回ってもへっちゃらという方もいるので、私個人の意見です。

話は変わりますが、会社紹介で「フラットでアットホームな職場」という謳い文句がありますが、当財団はまさにその言葉通りです。職員は総じて穏やかで、自身の評価に固執するところが比較的少ないように感じます。昔の上司に、「仕事は自分で取りに行け!」と指導されましたが、ここでは違います。その仕事が必要か、何が最善かを考えたうえで、仕事をします。それを強く感じたのが、あるワークショップでの一コマでした。

職員全員でディスカッションを行ったのですが、20人の大人がいるわりに、発言は少なく、終始落ち着いた雰囲気でした。しかし、発言の一つ一つは忌憚ない各々の本音で、自分の立場や評価を気にしてのものではありませんでした。前職では、常に上司や人事部の目を気にして行動していましたので競って手を挙げるのが当たり前、「上司」のいる場で発言を行わない人がいる! というのは驚きでした。「上司へのアピール」をしない一方で、日々の業務では、プログラムやシステムを常に「カイゼン」していて、面白いなと感じました。

ここまで、当財団に入って感じたことを綴ってきました。すべて側面的な話となってしまいましたが、皆様に少しでも財団の雰囲気をお伝えすることができていれば幸いです。

公益財団法人トヨタ財団 広報誌JOINT No.29掲載
発行日:2019年1月25日

ページトップへ