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2026年度研究助成プログラム 選後評

選考委員長 佐倉 統
実践女子大学人間社会学部社会デザイン学科 教授

 今年(2026年度)は応募件数が大幅に増えて276件、その中から採択されたのは8件、採択率2.9%という、例年にもまして狭き門となりました。この難関をかいくぐって採択されたみなさまには心より敬意を表します。おめでとうございました。
 採択された8件のうち、6件の代表者が女性で、これは過去最高の女性比率です。この点を意識して選考したわけではありませんが、応募数では男女差はあまりなく、このような多様性が増すのは良いことだと思っています。一方で、外国籍の方を代表とする申請は、残念ながら採択されませんでした。
 昨年までと同様レベルの高い応募が多く、しばしば選考委員の間でも評価が割れて、審議は難渋しました。しかし、一切の忖度なしで各委員が自身の専門分野の見識にもとづいた意見を出し合い、議論を十分に尽くし、委員全員が納得できる良い選考ができたと確信しています。また、紙一重で採択に至らなかった応募も多く、今回採択に至らなかったみなさまも、来年度以降、是非再チャレンジしていただきたくお願いいたします。
 応募された計画のほとんどが、今の日本社会や世界にとって喫緊の課題を対象とした、課題解決型の実践を含む学際的な内容でした。良い学際研究は専門外の人にも理解されるものでなければならない──私はそう確信しています。その意味で、専門分野を異にする4人の選考委員全員を納得させることのできた申請が採択されたのは、ある意味当然のことかもしれません。この先も充実した研究が進捗し、有意義な成果を出されることを期待します。
 今年度の申請書は、AIを使ったとおぼしきものが多く見られました。AIを使うこと自体はなんら問題があるわけではありません。ただし、AIを使いこなして、より良い申請書にならなければ本末転倒。AIに支援してもらったがために、かえってテーマが総花的で文章も平板になってしまったように見受けられるものも散見されました。AIの能力が上がれば上がるほど、研究の目的や理念など、人間が考える部分の見識が重要になってくると思います。結局、勝負はそこです。
 研究の遂行や成果発表時に AI に支援してもらう場面も、今後はますます増えていくと思います。AIをうまく使いこなして、採択されたチームにはより充実した研究成果が出ることを、採択されなかった方々には次回以降採択に至ることを、祈っています。

 
応募件数 助成件数 採択率
276件(187件) 8件(10件) 2.9%(5.3%)

※括弧内は昨年度

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