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トヨタNPOカレッジ「カイケツ」

第4期トヨタNPOカレッジ「カイケツ」開講記念講演

情報掲載日:2019年5月29日


「カイケツ」
第3期
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PDCAよりSDCAが大事、標準化なくして改善なし

講師の古谷健男・トヨタ自動車業務品質改善部主査 トヨタ自動車で問題解決に取り組んできた古谷健夫講師

世の中には、たくさんの経営本や「トヨタ本」が出ていますが、ポイントはただ一つ。「現状の姿から『目指す姿』(ビジョン)にどうやって到達するか」です。

改善、革新、イノベーション、課題達成、方針管理などレベルを高める取り組みを通じて、問題解決をし、レベルを高めていくことです。

例えば、クルマを選ぶ時に期待することは? レストランに行く時に期待することは? 高級ホテルに泊まる時に期待するのは? 病院なら?

いまお答えいただいたもの、すべて「品質」なのです。品質とは何か。それは対象とするものの「よしあし」「値打ち」です。

同じ「プリウス」は1台たりとも存在しない

ただし、やっかいなことは2つあります。第1にそれは誰が「値打ち」を測るのか。それは顧客が決める。第2には、「品質とはばらつくもの、変化するもの」ということです。

プリウスも100万台以上作りましたが、全く同じ車は一台としてありません。基本的に、品質はばらつくものなのです。

カレーを作るのであれば、顧客満足度を高めたいなら「特性値(味加減)」を横軸として、データ数のばらつきを少なくすることです。

「ばらつき」の要因には4つあります。それを「4M」といいます。人(Man)、設備(Machine)、方法(Method)、材料(Material)の4つです。

さらにやっかいなのは、社会や顧客の要求自体が変化し、ばらついていくことです。カレーにしても、今後はもっと辛いものを好む人が増えるかもしれません。

これまで申し上げたことを集約すると「品質管理とは顧客満足を獲得し続けること」なのです。顧客満足度はCS(カスタマー・サティスファクション)という言葉でも知られています。品質管理(QC)とは、マネジメントそのものなのです。

SDCAの「S」はStandardize(標準化)

価値創造のためには 1)方針管理(PDCAサイクル) 2)日常管理(SDCA) 3)風土づくり(QCサークル活動) 4)問題解決(QC的なものの見方・考え方)が大事です。

このうち「SDCA」は聞きなれない方も多いでしょう。この「カイケツ」で最も重要なのが「SDCA」、すなわちStandardize(標準化)⇒Do(実行)⇒Check(検証) ⇒Act(是正処置)⇒S のサイクルです。

新幹線が東京駅に着くと、出発4分前には必ず清掃と座席の転換が完了するよう、作業が標準化されています。一見、当たり前のように見えますが、絶え間ない標準化と改善なくしてあのような作業はできません。

SDCAとPDCAは常に回り続けながら、連鎖し、組織自体のレベルを高めていくものです。1回、回しただけで完結するものではありません。自動車工場で、工場長の指示があればできたことが、工場長がいなくなった途端にできなくなる。部品の点数が増えただけで、今までのことができなくなることがあります。

近所の八百屋の親父さんが最近、元気がありません。売上高も減少しています。なぜでしょうか。

1) どのような要因が影響しているのか、自由に挙げてみて下さい。
2) 売上高を増やしていくために、どうすれば良いのか。これも自由な発想で、なるべくたくさん挙げてください。

「フィッシュボーン図」(特性要因図)で解決を模索

要因には4つあります。それが、先ほど述べた「4M」です。それを解決していくのが、「フィッシュボーン図」(特性要因図)です。

人(Man)、設備(Machine)、方法(Method)、材料(Material)の4つの要因を「魚の骨」のように図で表現し、「特性」を高めるためのヒントを探るのです。特性とは売上高だったり、企業価値だったりします。「カイケツ」では、このフィッシュボーン図を皆さんと一緒に作っていきます。

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