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財団からのお知らせ

地域社会プログラム 広島シンポジウムの開催報告

地域社会プログラム 広島シンポジウムの開催報告

情報掲載日:2009年7月17日

2009年6月26日(土)、広島YMCAホールにて、NPO法人ひろしまNPOセンターとトヨタ財団の共催によるシンポジウム「地域における新たな『つながりづくり』を考える  ―豊かな地域社会の実現に向けて」を開催しました。シンポジウムは、オープニング・フォーラム「地域を変える『つながり』とは何か ―多様な視点から考える」に始まり、財団の助成対象者を含む、様々な話者による事例報告を行う分科会、そして「分科会報告とまとめ」という構成で実施されました。
本シンポジウムは、地域社会における様々な課題を解決するために必要となる「つながりづくり」や、連携・協働のあり方について考えることを目的として行われました。また同時に、各地で地域社会の再生・振興をめざして活動する担い手たちが、「豊かな地域社会の実現」に向けて、新たな連携・協働・ネットワークのモデルを模索し、互いに補完・支援する関係を作る場となることも期待されていましたが、140名にもおよぶ参加者の熱心な姿勢は会場を賑わせ、その期待に応えるものとなりました。

オープニング・フォーラムでは、コーディネーターの塚本俊明氏(広島大学地域連携センター・副センター長)のもと、安藤周治氏(ひろしまNPOセンター・代表理事)、大江和彦氏(島根県海士町役場産業創出課・課長)、中村俊郎氏(中村ブレイス株式会社・代表取締役社長)、山城滋氏(中国新聞社・論説主幹)の4名のパネリストによる議論が行われました。共通の課題として、市町村合併で地域社会の体制が少しずつ変容してきていることや、少子高齢化・過疎化の進行などが挙げられ、地域を担っていく若い世代の流出を抑えるためにも、地域の魅力を伝え、地域への関心を高めていく必要性が確認されました。一方、限界集落をめぐる問題などが深刻化しつつあるなか、若者の間では、農村地域に魅力を感じ、アプローチを図る動きも少なくなく、このような若者の夢を受け入れ、彼らにさらなる夢を与えていくことで地域を活性化していけるのではないかという意見も示されました。また、行政との連携・協働という観点からは、行政機関の担当者も、あくまでも一人の市民・仲間として、市民と協力していく必要があるという主張もなされました。


引き続き行われた3つの分科会は、それぞれ分科会1「人づくり ―地域で人を育てる、地域と人をつなぐ」、分科会2「場づくり ―出会いとつながりを生む新たなコミュニティづくりの可能性」、分科会3「仕事づくり ―つながりから生まれる地域資源の発見・活用」というテーマに基づいて進められました。分科会1では、連携・協働の主体として地域の最も重要な資源である「人」に焦点を合わせ、地域住民の地域理解・参加がどのように促進されるか、地域の担い手はどのように育成されるのかといった点を中心に3件の事例報告が行われました。各報告では、若者や外国籍市民が主体となる場をどのように作り出すかということが課題として挙げられ、最終的に、彼らの活力を引き出すきっかけづくりが重要であるという共通認識が得られることとなりました。


分科会2では、連携や協働の「場」をめぐる問題がテーマとなり、連携や協働の動きを着実に進展させていく上での課題が議論されました。中でも「行政のあり方」が議論の的となり、行政と市民が協働していく上で、行政の担当者がどれだけ市民と同じビジョンや感性を持って動けるかが重要であるという見解が共有されました。


分科会3では、地域の様々な資源を活かした「仕事づくり」がとりあげられ、まずは地域の人々を巻き込んで「宝探し」、すなわち地域資源の発掘を行うこと、さらに彼らを取りまとめ、地域の一人一人が自信を持ってやり甲斐を感じながら活動するためには、彼らを「支える」責任者が必要であり、その「責任の所在を明確にすること」がいかに大切かといった点が論じられました。


最後に行われた「分科会報告とまとめ」では、各分科会のコーディネーターを務めた、小川孝雄氏(岡山NPOセンター・専務理事)、後藤昇氏(広島大学大学院社会科学研究科・客員教授)、於土井豊昭氏(防府市地域協働支援センター・センター長)より発表内容と意見について報告がなされ、3つの分科会の間の情報共有が行われました。
各地で行われている様々な活動の情報を共有し合うことで、新たな「つながり」が生まれ、参加者にとっては、互いに刺激しあえる「仲間」との交流を深める、またとない機会となっていたようです。参加者の中には、お互いの活動地へ赴いたり、イベントに参加したりする約束をし合うなど、参加者同士で「つながり」を強めあっている様子が窺えました。

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