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財団からのお知らせ
岩手シンポジウム「先行事例から学ぶ! 地域社会が抱える課題解決に向けて私たちができること」開催報告
情報掲載日:2009年4月7日

2009年3月27日(金)いわて県民情報交流センター(アイーナ)にて、特定非営利活動法人いわてNPOセンターと(財)トヨタ財団主催の「先行事例から学ぶ! 地域社会が抱える課題解決に向けて私たちができること」と題するシンポジウムを開催いたしました。参加者は約100名ほどでした。本シンポジウムは、くらしといのちを支える基本的な場である「地域社会」をより良い場とするために、何ができるかということを地域に暮らす人々がともに考え、議論することを目的として行われました。地域で様々な活動に取り組む方々の出会いと交流、そして新しい関係づくりの場となることを期待したものです。
シンポジウムは、分科会、基調講演、分科会の報告を踏まえたパネル・ディスカッションといった構成で実施されました。分科会では、岩手県における地域課題として「コミュニティによる高齢社会への対応」、「中山間地における活性化の取り組み」、「地域における環境保全」という三つのテーマがとりあげられ、実践団体による事例報告に基づき、それぞれの課題の整理がなされました。さらにパネル・ディスカッションにおいてテーマを超えて課題を共有し、乗り越えるための手法の検討が行われました。

三分科会ともに、過疎や高齢化といった課題を抱える中山間地域の今後に向けての取り組みが共通してとりあげられました。またいずれの分科会でも自治会や町内会が基盤となった事例が多く紹介され、都市部と比較して旧来の地縁組織が地域づくりの重要な担い手であることがみてとれました。一方で、岩手県においても人間関係が急速に希薄化していく中でより新しい手法、担い手が求められているという意見もあげられていました。地縁や血縁による助け合いを活かしつつ、新しい縁による活動(NPOなど)との融和が模索されているようです。
パネル・ディスカッション「地域社会が抱える課題に向けて私たちができること」では、はじめに各分科会のコーディネーター(斎藤昭彦氏・岩手県保健福祉部、大村宏平氏・いわてグリーンツーリズムサポートセンター、遠藤勝見氏・いわてNPOセンター)より分科会の報告がなされました。その後、各報告より抽出された課題を中心にパネル・コーディネーター東根千万億氏(岩手日報社)のもと、分科会コーディネーター3名、基調講演講師山本玲子氏(石川啄木記念館学芸員)と、大庭竜太(トヨタ財団)、の4名が加わり議論を展開しました。共通課題として「人づくり」、「つながりづくり」に対するニーズの大きさが確認されました。「人づくり」については、後継者をどう育成してくかということと、高齢者を支援の受け手としてだけでなく地域づくりの重要な担い手として位置づけることが重要であるという意見があげられました。また、「つながりづくり」という観点からは、地域社会は多様なものであるので、地域づくりの活動も多様であるべきとしたうえで、それぞれの活動が情報共有し、互いに補完しあうことが大切であるという指摘がありました。
分科会とパネル・ディスカッションの間には、山本玲子氏による講演「石川啄木の目を通した地域社会のあり方」が行われました。石川啄木が生きた時代の岩手の写真を交えて啄木の地域への思いや取り組みが語られ、地域づくりに向けた実践を支える地域への想いを再確認する機会となっていたようです。
シンポジウム終了後は、岩手駅構内にある地産地消レストラン「めぐみいわて」にて懇親会が開催されました。岩手でとれた農産物とおいしい地酒を楽しみながら交流が深められ、参加者にとっては、明日の活動への活力となっていたようです。




